2014/11/25

長澤英俊 プロフィール

長澤 英俊 Hidetoshi NAGASAWA

(旧満州国牡丹江省東寧、1940−)
父親が軍医として勤務していた東寧で生まれる。終戦後多くの居留日本人同様、長澤一家も引揚げを余儀なくされた。日本への帰路は長澤の人生に大きな影響を与え、作品のインスピレーションの元にもなっている。1963年に多摩美術大学を卒業。三年後、500ドルを持ち自転車でアジア大陸を自転車で横断する旅に出発、多くの国を経た後トルコに到着。帰国を決断した矢先、偶然ラジオから流れるモツァルトの音楽を耳にした事をきっかけに旅を続行。ギリシアを経て船でイタリアのブリンディシに入り、ナポリ、ローマ、フィレンツェを経由し1967年にミラノに到着。1972年より彫刻に専念し、金、大理石、ブロンズを用いた作品を発表。作風は、故郷である東洋、そして西洋の神話や宗教的な要素の融合に特徴づけられている。また、重力とそれに反する力の探究は長澤作品の核であり、宙を浮遊するかのような作品の構想の元となっている。近年、ローマ・MACRO美術館において大規模な回顧展が開催された。現在もミラノに住み、ヌオーヴァ・アッカデミア・ディ・ベッレ・アルティ(NABA)で後進の指導にあたっている。


2014/11/17

長澤英俊 パブリックアート/東京近郊にある屋外彫刻

Place : つくばセンタービル 1983年制作
Title : 「樹」  
Size : H 550 x 600 x 600 cm
Material : ブロンズ, 金箔, 白御影石, 水
作品は、ギリシャ神話「ダフネー」の物語より


「樹」は設置後30年が過ぎて、今なお「金色の羽衣」は
輝きを留めています。「羽衣伝説」か「ギリシア神話の変身物語」か、
想いは空の彼方にあるようです。
一枚目の写真は、パピルスと大谷石の水盤・水により、
柵を作らず子供などの安全対策を考えたーと作家からのコメント。